引っ越した。どうにかこうにか、引っ越した。
まず、物理的に引っ越した。正しく書くならば、物理的にはまだケリがついていないものの、役所に転居日として届出をしたのが今日である。クリスマス論理的転居マンと相成った。部屋自体にはそれなりに満足しているが、初っ端から給湯器の故障とネット回線の諸々に頭を抱えている。そして、下の階の住人のゴミ出しの治安が悪くて少々心配である。
さて、同じタイミングで、心に移りゆくよしなしごとをインターネッツの海へ放流する場をも引っ越した。インターネッツ匿名マンにここ3年ほど戻りたかったのだが腰が重く、ようやくこちらも引っ越せた。元の住居はそのまま置いておくし、実名で出したほうがよさそうなものは、まだ向こうで書くつもりであるが、もっとなんかどうでもいいことを、実在のニンゲンに跳ねない形で置いておきたくてここに書く。
同時に、かつてTwitterと呼ばれていたSNSからも撤退した。こちらもアカウントはそのままで置いておくが、もう二度と呟かないと思う。実在のニンゲンとしての自分を知られている人に思考を知られてもなんとも思わないが、どうしても行動を把握され得ることに息苦しさを感じる。最も便利な使い方として重宝していたSwarmログインからの自動投稿もいまやAPIの価格高騰で死んでいるし、同じくらい息苦しさで死にかねないので、Swarmが万が一Twitter投稿に再度対応してくれても、おそらく戻れないんだろうなと思う。
このサイトは、このようなそれなりの文量の書いたものと、いつの頃かTwitterと呼ばれていたというSNSの創業者が作った別のSNSに投稿したデータのバックアップで構成される予定である。ちょうど物理的な部屋も、収納家具類を全部捨てて引っ越したがゆえにダンボールだらけのまま、年を越しそうな状況だ。割とセルフネグレクトしがちなので、物理的にも仮想的にも、自分にとって心地のよい空間が作れるといいのだが。
結局、どこかのインターネッツスペースと同じような色合いになってしまった。物理的引っ越しの最中、いつだったか貰ったにもかかわらずもったいなくて使えなかったという、にっぽんの色日めくりカレンダーを久々にめくったことに手を引かれ、配色を決めるにあたっては和色なるwebサイトにお世話になった。
背景は「五倍子鉄漿」: #051419。「五倍子」で「ふし」、「鉄漿」で「かね」、それで「ふしかね」と読み、おはぐろに用いられた染料らしい。タンニンが含まれる五倍子と酢酸第一鉄溶液である鉄漿水を交互に塗布することで、タンニンが細菌から歯を守り、第一鉄というのは対酸性を増すという。おはぐろにもちゃんと意味があるんだなぁ。
文字は「月白」: #f6f7f8。月が昇るころに白んでいく東の空のような色らしい。それにあわせてborderには「冥」: #213d5dとする。太陽が沈んで、薄暗くなった空の色をあらわす色名でもあるようだ。日が沈み月が昇って、そして、a要素は「紅梅」: #f2a0a1。部屋が暖かかったら違う色を選んだかもしれん……
何はともかく、おはぐろ色(ちゃんと覚えろ)めちゃくちゃいいな
Astro + Vercelの構成で組んだのだが、どこかで使っているGatsbyと比較するとvanillaJSでもよろしいと言ってくれるのがやさしい。だが、雰囲気で作っちゃったので正直ナンモワカラン
(1429文字)